19世紀後半の英国で流行した“ジャポニスム(日本趣味)”を色濃く映した、ヴィクトリア時代の稀少なティーセットです。
日本の意匠に着想を得た流麗なフォルムと繊細な装飾は、当時の英国貴族や富裕層が「異国趣味」を競い合った時代の美意識を今に伝えるもの。
セットで現存する例は極めて限られ、美術館や博物館に収蔵される品々と並べても遜色のない「博物館級」の逸品です。
製造は Rupert Favell & Co.(1879〜1893年のわずか14年間のみ存続)。
その短命な歴史ゆえに作品数は極めて少なく、同一デザインのセットが現存する可能性はほとんどありません。
しかも製造からすでに約140年を経ているとは思えないほど良好なコンディションを保っており、奇跡的な保存状態といえるでしょう。
各ピースの中央には、イニシャルや家紋を刻むためのカルトゥーシュが設けられており、当時の富裕層向けに誂えられた品であることを物語っています。
ティーポット・ミルクジャグ・シュガーボウルが揃った姿は、優美で気品に満ち、当時の社交界で“話題の器”として披露された情景が目に浮かびます。
現代では、紅茶やコーヒーを楽しむ器としてはもちろん、日本茶を淹れて「逆輸入のジャポニスム」を楽しむのも一興。
歴史と文化が交差する特別なひとときを演出する、まさにコレクションや代々の継承にふさわしい逸品です。
カルトゥーシュ とは・・
カルトゥーシュとは、銀器やガラス器、家具などに見られる楕円形や盾形の装飾枠のことを指します。
このスペースは単なる装飾ではなく、持ち主のイニシャルや家紋、記念の日付、モットーなどを彫刻するための場所として設けられました。
ヴィクトリア時代からエドワード朝にかけての英国では、銀器やカットグラスが結婚祝い・誕生日・社交上の贈答に多く用いられ、カルトゥーシュに名前を刻むことで贈答品はより個人的で特別な意味を持ちました。当時の上流階級の暮らしを象徴する意匠であり、家紋やイニシャルを刻むことは家の格式やアイデンティティを示す役割も果たしました。
こうした背景から、カルトゥーシュは単なる装飾枠ではなく、贈答品や家伝品に「魂」を与える象徴的なスペースといえるでしょう。
製造 Rupert favell & Co.
年代 1880年頃
材質 シルバープレート
サイズ
ティーポット:13�僉�11�僉々發�/15.8�僉淵魯鵐疋詢�てた状態)、11.5�僉淵魯鵐疋覯爾靴疹�態)
ミルクジャグ:10.2�僉�7.5�僉々發�/6��
シュガーボウル:13.4�僉�9.3�僉々發�/7.3��
状態 AA
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